<園長のつぶやき その6> 「見守り」

 

毎年、卒園式が近づくこの時期は寂しい気持ちで胸が一杯になります。今年も年長組の子どもたちは立派に成長しました。それぞれの行事においては最高学年として自覚を持ち、年下の年中、年少組の子どもたちを優しくリードしてくれました。特に印象的だったのが、外遊びしているとき年下の子に優しく声をかけ、手をつないで遊んでいる姿でした。卒園してもちどり幼稚園で先生や友達と過ごした楽しかった日々を忘れず、それぞれの小学校で頑張ってほしいと思います。いつも園長先生たちは応援しています。

 

さて、今日のつぶやきは、「成長していく我が子をどのように見守っていけばよいのか」ということについてつぶやきます。

   

   幼稚園の時期は「子どもからを離すな」

   小学生の時期は「子どもからを離すな」

   中学生の時期は「子どもからを離すな」

 

 幼稚園の子どもたちは、自分の目に入ってくるものが初めてのものが多く、出会うもの出会うものに興味津々。たとえばダンゴムシを見つけると、「なに、なに」とみんな寄ってきて、ダンゴムシに人だかりができます。そのダンゴムシの姿、形、動き、すべてに集中する時間があります。その時間は止まって見えるくらいです。その時の子どもの目は輝いていてとてもきれいです。

 

 また、外遊びの時間は滑り台やブランコ、鬼ごっこと毎日楽しく遊んでいます。遊んでいるときに、おでこや顔を友だちや遊具にぶつけて怪我をしてしまう子どもが時々います。

鬼さんから逃げることに夢中になり、周りが見えなくなってしまったのだと思います。

 

5才までに、運動、言葉、生活習慣、社会性、微細運動(指が1本ずつ動かせるようになる。ハサミで直線を切る。人物が書ける。など)、概念(大きい小さい等の対比が分かる。遊びのルールが分かる。自分の経験や出来事の記憶。)など、大人になっていく上での基礎を築くために、子どもの知・徳・体はものすごい勢いで活性化していきます。

 

一般的に3~4歳の発達の特徴は、知的興味が高まり、ことばや数の概念が発達し、自己主張が強くなる時期でもあります。5~6歳では、相手の気持ちを考えると同時に自意識が芽生え、ルールや約束事を守りつつ、道徳性が高まると言われています。

 

このように、子どもの発達は、途中を飛び越したりせず、順序立てて進んでいきます。

成長している時期は、子どもは自分の目の前にあるもの全てに興味関心が向きます。親が子どもの手を放すとまっしぐらにその場所へ飛んで行きます。

 

親は子どもの手を離さず、子どもとその場所に行って「かわいいチュ-リップの花が咲いているね。」「てんとう虫さんは、何を考えているのかなぁ。」と子どもと一緒に共感することが大切です。寄り添い会話を交わすことで感性豊かな子どもに育ちます。

また、親が子どもの手を離したときに、関心のある物に向かう子どもの動きが、大きな事件・事故につながることもあります。幼稚園の時期は、かわいい我が子の手を優しく握りしめ一緒に感動する日々を過ごしてみてはいかがでしょうか。